2022.07.14

オンラインが普及した今、あえて「リアルで会う」9つの意味

わざわざこの時代にリアルで会う意味とは何なのか?

コロナが始まってはや2年以上が経過しました。ぼちぼちそんなコロナ禍の規制も緩和され出して、最近は街に人がまた戻ってきたように感じます。皆さんも人と会うことを楽しんでいる頃じゃないでしょうか。

さて、今回のコロナの蔓延によって、社会様式は大きく変化しました。徐々に導入されつつあったオンラインミーティングやテレワークもコロナを機に、一気に普及しました。

この「オンラインで会う」という新しい生活様式は、コロナが落ち着いてきたとともに、通常通り対面で会う形式に戻ったものもありますが、今後も引き続き根付いていくものもあると思います。

ただ、このコロナ禍で、ずっと気になってたことがあるんです。

というのも、何か製品を作っている、だとか、その商品のチェックは実物をリアルでみないと、などの、「リアルで会わないと仕事にならない」という人もたくさんいますが、一旦そうではない仕事について考えると、そもそも、必要な情報を伝達するということについて、すごくロジカルにいえば、オンラインで十分なはずなんです。

チャットとオンラインミーティングツールがあれば、必要な情報は伝えられ、一応仕事自体は成立するということは我々も実感しました。なんなら、場所や時間の制約にとらわれずに人と人が繋がることができ、すごく無駄がない。なんて素晴らしいことか。

そのはずなのに、オンラインでよく人とは話しているはずなのに、一応必要な情報のやりとりはできているはずなのに、なにか違うんだよな、なにか物足りないんだよな、、、なんでなんだろ。と思った人は少なくないはず。

結局オンラインで話せるとみんなわかった時代になっても、わざわざ人は街まで出かけて色々な人に会っているわけです。

では、あえて今、「リアルで会うということの意味」とはなんなのでしょうか。

今回は、こういう時代だからこその、リアルで会うことの意味を9つあげてみました。

①「リアルでしか会わない」人とも関係を築く

まずそもそもの話ですが、世の中にはオンラインで話すのが嫌いだったり、リアルで会うということを大切にしている人、というのが少なからず存在します。そういった人を好ましく思うか思わないか、という話はさておき、話したい人がとても重要な相手である場合に、「オンラインに対応できない人は相手しない!」などと言ってる場合じゃないことがほとんどです。特に営業などの人で、重要な取引先の相手がそういうパターン、なんてことが多いですよね。こういった、自分たちの都合だけでは決められない「リアルでしか会わない人」とも人間関係を構築することができるというのは、リアルで会うことの大きな意味の一つです。

②リアルじゃないと伝わりにくい場面がある

オンラインミーティングをやっていて、言葉だけで説明するのにとても苦労したことはないですか?あー、紙にちょろちょろっと書いて、指で差しながら説明したいな、などと思った人は結構いるはず。リアルじゃないと伝えにくい場面というのは少なからず存在します。

例えば、当たり前ですが、質感や色合い、手触りや香りなど五感が重要な商品を取り扱う場合に、やはりリアルで会って見せないと本当の意味でその良さが伝わることはありません。また、大きな画面や印刷物で一緒にみんなで俯瞰して議論してみたり、資料をたくさん並べて比較してみたり、ちょっとした補足を紙に書いて説明したり、なんていうこともありますよね。

またさらに、誰かに誠意を見せたい場合や謝罪したい場合に、私たちはオンラインで済ませるよりリアルでなんとか会ってもらって気持ちを伝える、ということをやったりもします。わざわざ会いにくるという労力があるからこそ、相手に対する誠意を表すことができますよね。

このように考えると、やはり私たちはリアルで会うからこそ、言葉だけだと伝えにくい、伝わりにくいことを伝えることができているのだというふうに考えられます。

③相手の反応がわかりやすい

特に営業の人に多いのですが、「オンラインミーティングは相手の反応がわからないから仕事がやりづらい」という意見が多数あります。

オンラインミーティングでは、相手は小さい画面でしか表示されておらず(場合によってはビデオオフの場合も)、よほど大きなリアクションをしてくれる人でない限り、相手がどういう様子でどう考えているのか、が非常に察しにくいです。

相手の様子が見えていても、PCのカメラの位置などの関係もあり、本当の意味で目が合うことはありません。ちょっとずれている部分を見ていたり、あるいは別の方向にあるモニターを見ているから横顔が映っている、なんていうこともしばしば。その中で、この人は本当に話を聞いてくれているのだろうか、画面で自分の共有している資料をちゃんと見てくれているのだろうか、と不安になりながら説明をするしかない、という人は結構多いみたいです。

有名な話として、人がコミュニケーションの中で相手から受け取る情報の93%は、相手の言っている内容(言語情報)ではなく、それ以外の相手の雰囲気(非言語情報)だというものがあります。言葉で伝わる情報はわずか7%しかないのです。(https://www.kaonavi.jp/dictionary/melabians-law/

相手の目線や、表情、仕草、頷き、ジェスチャー、声の質など、たくさんの情報をもとに、リアルタイムで相手の反応に合わせたコミュニケーションを行いやすいというのが、リアルで会うことの大きなメリットの1つと言えますね。

④信頼や親しみを醸成しやすい

大事な商談や大切な人と会うときは、好印象をあたえられるように、アクセスしやすく綺麗でおしゃれなカフェやラウンジに招待したり、場所や服装、身なりに気を使いますよね。これは、相手と会った時の第一印象や視覚情報は、自分の評価に大きな影響を与えることを知っているからそうしているのだと思います。

また、ビジネスでは単なる見た目だけでなく、姿勢やジェスチャー、相槌、アイコンタクトなどを丁寧に使って、相手とのコミュニケーションを深めることで、信頼や親しみを醸成することができます。このように、できるビジネスマンの方は、空間の力や演出、ノンバーバル情報などを最大限に活かし、相手との時間をより効果の高い時間に変えている人がとても多いです。

さらに、気が合った相手とは、ミーティング後にご飯や飲みに誘うことができ、何気ない雑談や、より砕けた話を交えながら深い関係値を築くこともできます。

これらのことはリアルで会うからこそできることなのです。

⑤記憶に残りやすい

オンラインで話した時と、リアルで会って話した時を思い出して比較してほしいのですが、その人にまつわる記憶の濃さが違うなぁと感覚的に思うことはありませんか?

リアルで会って話した場合、いつどこで会って、どんな天気で、どんな服を着てたか、どんな話をしたか、何で盛り上がったか、何で笑ったか、さらには会う前後での出来事などなど、情報量が多くなるため、オンラインに比べ、その人と会っていた時のことを、映画やドラマのシーンのように思い出しやすくなっていると思います。

商談などにおいて、相手の情報をどれだけ知っているかで、会う前の準備の質が変わり、取れる戦略が変わってくるため、相手をしっかりと記憶しておくことはビジネスではとても重要です。

人とたくさん会う中で、相手ごとの記憶が深まり、自分の頭の中で人をカテゴライズしたり、相手に合わせて対応をカスタマイズしたりしやすくなるというのは、リアルで会うことの大きなメリットと言えるのではないでしょうか。


⑥クリエイティビティが高まる

ミーティングで、ちょっとした発言や雑談から、「あ!そのアイデアがあったか!」などとクリエイティブなアイデアが生まれることは多々あります。また、何気ないちょっとした会話がきっかけになって、サービス理解が深まったり、新しいコラボレーションや発見が生まれたりもします。

なのですが、やはりオンラインミーティングだとそういった雑談やカジュアルな質問の量は少なくなるよなと感じる方は多いのではないでしょうか。営業の人だと1.5倍から2倍くらい違うと感じる人もいるようです。

オンラインで会話の量が減ったと感じる人が多い理由としては、臨場感がリアルでのミーティングよりもどうしても下がってしまうことが考えられます。それによって会議へのモチベーションが低下したり、オンラインの特性上発言タイミングがとりづらく、発言する比率がスピーカーのみに偏ってしまったり、などという状況が生まれがちです。また画面越しだと他のことやっていてもバレにくいので、ミーティングへの参加意識が低い人が増えがちになるとも言えるでしょう。

オンラインコミュニケーション協会のリサーチによると、リモートワークを行うビジネスパーソンのおよそ75%が「対面時に比べてオンラインだとコミュニケーションの質が低下する」と回答しました。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000088367.htmly

内容にはよりますが、リアルで会って密にコミュニケーションを取ったほうが、いろんな発見があり、生産性が上がる可能性が高くなると言えるでしょう。

ちなみに、クリエイティビティの向上が生きるのは、何も企画職やクリエイターの方に限った話ではありません。

たとえば営業やコンサルタントなどの人にとって、仕事の本質は「お客様の悩みの解決」。そのためにクリエイティビティが生きることはとても多いですし、交渉ごとなどもまさしくそれが生かされる場面です。また、バックオフィスの人なども、ただ作業をこなすのではなく、関わる人がより動きやすくなるような提案や段取りを考えて動く人は、そのプロフェッショナルとして社内で尊敬を集めることも多いです。

このように、昨今では多くの職種でクリエイティビティが求められており、それが向上するのはリアルで会うことの大きな意味だと言えるのではないでしょうか。


⑦健康に良い

オンラインコミュニケーションが増えてから、健康の観点で、不安視している人も多いと思います。そもそも椅子に座り続けることによって腰が痛い、肩が凝るなどの不調をきたしている方も少なくないはず。また、腰だけではなく、オンラインミーティングの連続で画面を見続けることが多くなったため、目が疲れた、悪くなったという声が聞かれることも多々あります。

そして、意外と知られていないのが、「音質の悪さ」が体に与える影響です。webを介した音声は、生で聞くよりも音質が下がるため、内容を理解しにくいだけでなく、認知機能への負荷が高まり、ストレスとなることがあります。NTTデータ経営研究所のリサーチでは、オンラインミーティングによる音質の悪さによって、無視できないレベルのストレスの存在があることが明らかになりました。

1.音質が悪い会議では、内容が理解されないだけでなく、参加者にストレスを与える。

2.ストレスの原因として、特に認知機能に対する負荷が高まる傾向があり、これが継続すると認知機能が低下し、理解力や判断力、反応のスピードといった会議参加にとって重要な能力が鈍くなることが考えられる。

3.内容が理解できないことによるストレスは会議後半にかけて蓄積されていく。

https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/220613.html

このような健康面へのリスクを考えると、仕事の効率だけでなく、健康面にも注意を払う必要があります。リアルで会うと、移動が伴うため座り続けることを防ぎ、運動不足の解消に繋がったり、眼を休める時間が増え、音声のストレスから解放されたりするなどのメリットがあると言えるでしょう。


⑧ついでに出かけることが増える

リアルで会うことで外に出るため、せっかく外に出たから、せっかく渋谷に来たから、とついでに色々な場所に行ったり、しなきゃいけない用事を済ませることがありますよね。

また、実際に体を動かすことで先ほどの「健康に良い」というメリットもありますし、外に出ることで、景色を楽しみながら道中を歩いたり、街の様々な刺激を受け取ることで五感が刺激され、新しい発見や、ストレス発散にもつながります。

さらには、行動量が増えることで、偶然の再会からのドラマや、人や物との運命の出会い、そして五感の刺激から気づきやひらめきを得るなどなど、セレンディピティ(思いがけない幸運)に恵まれることもあったりするのも、リアルで会うことの「ついで」のメリットではないでしょうか。

⑨リアルで会うこと自体が楽しい、嬉しい

そもそも人は、「人と会うこと」それ自体に楽しさや嬉しさを感じる生き物だと言われています。

疲労外来医師の工藤孝文氏によれば、基本的にこの満たされた感覚というのは、「オキシトシン」と呼ばれる神経伝達物質、俗に幸せホルモンと呼ばれるものであるようです。

https://ddnavi.com/serial/675100/a/

工藤氏は、「私たちは普段、人とコミュニケーションをしながら幸せホルモンのオキシトシンを分泌させたり、適度なストレスを感じたりして、癒しや刺激を得ています。ところが人に会わないと、こうした癒しや刺激がなくなり、孤独感がつのって精神のバランスを崩しやすくなります。」と述べています。特に一人暮らしで、巣ごもり生活をしていると精神面に不調をきたしやすいのは、他人との何気ないコミュニケーションがほぼなくなってしまうからです。

人の体質や性格には差があるので、一概に人が皆リアルで会うことが必要であるとまでは言えませんが、それでも多くの人にとってリアルで人と会うことは、それ自体が楽しさや嬉しさであり、癒しや精神病予防でもあり、大きな意味そのものだと言えるのではないでしょうか。


これからはリアルとオンラインを賢く「使い分ける」時代

さて、ここまで9つの意味を説明してきましたが、結論、オンラインが普及した今でも、敢えてリアルで会うことの意味は十分以上に大きいことは良くお分かり頂けたのではないでしょうか。

ただ、もちろん忘れてはいけないのが、物理的・空間的制約を超えて色々な人と繋がれる、などなどオンラインにも良い点はたくさんあり、その質は今でも高まり続けているという点。

じゃあ結局どっちが良いのか、ということになるのですが、これからは、リアルで会うこととオンラインで話すことのそれぞれの良さを知り、適宜必要に応じて使い分ける、組み合わせる、ということが必要な時代になると考えられます。

リアルとオンラインの特徴をうまく活かすことで、もっと上手に大切な相手との関係を築いていきたいですね!

ということで、「リアルで会う」ことの効果を高めるミーティングラウンジ、はじめます。

ここからは私たちの宣伝です。興味のある方だけ読んでいただければと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。

さて、改めまして、私たちはFEEEP(フィープ)というスタートアップです。今回私たちは、対面コミュニケーションの効果を高めようという試みで、「アプリで予約できるミーティングラウンジ – FEEEP」を渋谷のスクランブル交差点から徒歩30秒くらいの場所に作りました。そして、このたびFEEEPはベータテスト会員の募集を始めました。ベータテスト会員になると、FEEEPの使い心地をいち早く体験することができます。

なお、応募数が一定以上に達した場合には応募を早期に締め切る可能性もありますので、もし興味のある方はお早めに申し込んでもらえると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。